予算特別委員会の委員長の体調不良、そして、副委員長の辞任
3月定例会が終わりました。
途中、予算特別委員会の委員長が体調不良を理由に委員会運営を継続できないとの表明とほぼ同時に、副委員長の辞任、新副委員長による委員会運営と、異例の事態と相成りました。
それでも、質疑は終了し、採決を行い、賛成多数で29年度予算は可決され、予算特別委員会は閉じました。
当初予算の組み替え動議、賛成少数で否決
予算特別委員会最後に出された当初予算の組み替え動議は、賛成少数で否決となりました。
本会議最後に出された100条委員会の設置動議は、賛否同数、議長採決で否決となりました。
予算特別委員会での予算の組み替え動議は、昨年も出され、賛成少数で否決でした。
今年は、仮庁舎設置に関する予算の凍結と、泉小学校の跡地活用に関する予算の凍結が、内容でした。
この動議は不思議な動議で、説明で延々と述べているのは、市民会館を、田無公民館、中央図書館との合築施設に建て替えるのは反対だと言うこと。
仮庁舎とは別問題が、予算凍結の理由になっているのです。
中学生でも筋が通っていないと分かる、意味不明の動議でした。
「議会への説明が足りない」と、この動議の提出者さんたちは、事あるごとにおっしゃるのですが、自分たちの文章は、意味不明でも気にならないようです。
私たち自民党は、この動議に反対、同時に、3館合築については拙速に進めないことを求める要望を市長に提出しました。
3館については、予算上は何もなかったので、市長への要望と言う形になりました。
どうなる?三館合築?
今後3館合築がどうなるか、です。
田無庁舎中庭の仮庁舎は、建設に向けて、着々と準備が進みます。
これに対し、市民会館、中央図書館、田無公民館の3館合築については、これ以上、話は事実上進まなくなりました。
特に老朽化が深刻な市民会館については、使用停止、除却と言う方向に、大きく舵を切った、と言えましょう。
再び、百条委員会設置動議、なぜ?
100条は、私の12月定例会での、当時の教育長へのパワハラ疑惑発言に端を発するものです。
この件については、「パワハラ疑惑がある」と私が、指摘した教育長は「一身上の都合」で辞職、その後、被害者へアンケート調査が行われました。
パワハラがあったかどうかは明らかになりませんでしたが、相当な数の職員が、「パワハラかも」と感じていたことが明らかになりました。
パワハラは、他のハラスメントと違い、業務の遂行上必要な命令や叱咤激励がある、だから、ハラスメントかどうかの判定はより慎重にとの、厚生労働省の見解が執行部よりお示されていました。
そのため、今回の件が、パワハラに当たるのかどうか、アンケート調査では明らかになりませんでした。
それには不満足で、パワハラかどうか、白黒はっきりさせろ、と言うのが、100条委員会の設置が再び出てきた理由のようです。
白黒はっきりさせろ、だけなら、反対しません。しかし、西東京市議会が設置する100条委員会で、と言うのが、いただけないのです。
西東京市議会に、パワハラ案件を扱えるだけの見識と能力があるのか、と言いたい。
ど素人が、人の心のヒダにどれだけ入っていけるのか。
調査のつもりが、さらなるパワハラにならない保証はない、のです。
慎重審議か、時間の無駄使いか?委員会の開催コスト
14日間、予算特別委員会を開催していました。
ほとんどの自治体で、せいぜい1週間程度。
倍やったら、倍、西東京市がよくなるのかは不明です。
それは、質疑の中身に依ります。
一度言えば分かる、と、昔、職員から言われたことがあります。
それを何時間も、繰り返し同じ話をし、基本、お説教になっている議員がいます。
これなど、職員からすれば、もう分かっているから、勘弁してくれ、と言うところ。
まあ、無駄な質疑に当たりますか。
ちなみに、予算特別委員会を開催するコストですが、100人を越す職員が、出席、ないし、待機しています。
その間、本来業務はできないので、ザックリ、1日当たり100万円と言うところでしょうか。
残業となれば、管理職以外の職員には残業代が、新たにかかります。
14日間で、深夜に及ぶ質疑となった日も含め、5時以降も開催した日が、確か7日はあった。
14日間の予算特別委員会の開催コストは、職員の人件費だけで、2000万円近くかかったでしょう。
議会は事前打ち合わせを十分した上で、行うべきもの
議会と言うのは、非常に多くの税金をかけて開催するものなので、基本、事前打ち合わせを十分した上で、行うべきものなのです。
よく「日本の議会は議論がなくてつまらない。イギリスの議会のように、丁々発止と議論すべきだ」と、おっしゃる方がいます。
しかし、イギリスの、一見、真剣勝負に見える議論も、実は、綿密な事前打ち合わせがあります。
演技、なんですね。
お互い、相手の言わんとすることを十分理解した上で、質疑する。
だから、一発で、質問と答弁が噛み合う。
ですから、そう言う準備もしないで、ぶっつけ本番で質疑し、その挙句に「答弁が噛み合わない」と文句を言う議員がいますが、噛み合わないのは、準備をしようとしなかった議員自身に、第一義的には不作為と言う過失があります。
もし、本気で、噛み合わない答弁をした、だから、職員は怠慢だと思っているのだったら、その議員の見識のほうがおかしい。
そして、噛み合わない答弁を調整するために、休憩をとって、いわゆる答弁調整をしますが、みんなを待たせてやるので、税金の無駄遣いです。
中には、審議を止めることで、議員としての存在感をアピールしているかのように思える議員もいますが、アピールと同時に、職員からは嫌われると言うダメージも合わせもった「アピール」だと自覚していただきたい。
理解しがたい村社会議会
議会はムラ社会だと言われます。
派閥、足の引っ張り合い、メンツなどで、議員の言動が左右されると言います。
西東京市議会のムラ社会度がどの程度かは、分かりません。
今回の予算特別委員会では、何人も声を荒げた議員がいました。
議員の怒声だけが、庁舎内に鳴り響く
予算特別委員会の様子は、音声のみですが、田無、保谷両庁舎に放送されます。
保谷庁舎は議会から離れているので、議員の怒声だけが、庁舎内に鳴り響き、一体何があったのだと、動揺するそうです。
最近、課長のなり手がいないそうです。
こういう議会のあり方も一因かなと自省します。