田無三中建替えへ~2024(令和6)年度は基本構想・基本計画の策定
築後62年が経った田無第三中学校は、いよいよ、今年度、建替えに向けて基本構想・基本計画が策定されます。
ちなみに、来年以降の予定は、2025(令和7)年度に基本設計の策定、2026(令和8)年度に実施設計の策定となっています。
最後の実施設計というのが、私たちが普通に想像する設計図で、これをもとに建設が行われます。そのひとつ前の基本設計は、大枠だけが示された設計図風のものになります。
通常の戸建て住宅なら、この基本設計から設計図作りが始まりますが、もっと規模の大きい建物ですと、もうひとつ前の段階が必要となります。たとえば、マンションなら、何階建てのものをつくるか、住居のコンセプトは何か、広さはどのくらいか、エントランスはどんな感じかなど、大まかな構想を作ってから、具体的な設計図作りにはいります。
学校も同じで、大まかな構想に当たるのが、今年度策定される基本構想と基本計画です。
敷地のどのへんに校舎を建てるか、教室数はいくつにするか、教室ひとつひとつの大きさはどうするか、バリアフリーはどうするか、児童生徒の動線はどうするかなどを、地域の人も参加して、話し合い、決めていくため、学校建替協議会を設置します。
他の公共施設との複合化
田無第三中学校の建替えは、同時に他の公共施設との複合化が検討事項に入っています。これは、田無第三中学校だけに限らず、今後、すべての学校の建替えの際には、他の公共施設との複合化を検討することが、学校施設個別施設計画の中で方針として打ち出されました。
池澤隆史市長は、「中学校を中心とした一定の範囲を中学校区として行政サービスを展開し、まちづくりを進めてまいりたい」、「公共施設の再編に当たっては、中学校区における行政サービスの展開を見据え、地域特性や周辺の公共施設の状況を踏まえつつ、セキュリティ対策を実施した上で、教育活動に支障がない範囲で学校施設の更新等に伴い周辺の公共施設との複合化等を検討します」と、これまでも議会で答弁しています。
都市施設へ位置付ける~学校を地域のキーステーションとする本気度を示す
さらに、3月定例会で、自民党の代表質問に対して、田無第三中学校を都市計画上の都市施設に位置付ける方針であることを明らかにしました。
都市施設に位置付けることのメリットは、建替え費用の財源のひとつとして、都市計画税や都市計画事業基金を充当できることがあります。
固定資産税と抱き合わせで、市民のみなさまから徴収している都市計画税ですが、これは目的税と呼ばれ、法律・条例により税金の使いみちが特定されている税金です。都市計画税の場合、都市計画事業の費用に充てられます。
都市施設に位置付けるには、事前に東京都との協議が必要ですが、学校を都市施設に位置付けている事例が少ないため、協議には一定時間を要すると想定されます。
しかし、西東京市としては、学校を核としたまちづくりの考え方に基づき、中学校施設を多様な世代や属性の人が集い、交流活動できる施設として将来にわたり地域で利用するなど、これまで以上に必要性、公益性が高まっていくと考えており、ある意味、本気度を示すにも、都市計画施設への位置づけを積極的に進めるべきと、私も考えます。