1月31日、自民党党本部の7階ホールをお借りして、自民党都連女性議連の勉強会を行いました。
私は都連女性議連の副会長で、現在、会長不在のため、代理で司会進行を務めました。
自見はなこ内閣府大臣政務官が講師で、こども基本法の内容や、4月1日に発足する子ども家庭庁で、何が変わるのかを学びました。
子どもに関わる施策に横ぐしをさす
大きく変わった点は
子どもの包括的な権利や国の基本方針を定めた基本法が成立したことで、子どもの権利条約を踏まえた横断的な施策の実施がしやすくなった
ことです。
これまでは、幼稚園は文部科学省、保育園は厚生労働省、公園は国土交通省、と、子どもが大きくかかわる施設なのに、管轄省庁まで違いました。
これからは、子ども家庭庁が、子ども基本法を踏まえて、子どもに関わる施策に横ぐしを刺し、全体として、子どもがど真ん中の社会を作っていきます。
ありのままの子どもを周囲は受け入れる
また、子ども観も変わりました。
これまでは、一定の型に子どもを押し込もうとする子育て観、教育観が残存していましたが、今後は、ありのままの子どもを周囲が受け入れるという、子ども観のみとなります。
2022年12月に民法が改正され、親の懲戒権が廃止となりました。懲戒とは、危険回避や教育的効果を目的に子どもに罰を与えることです。
懲戒が、一定の型に子どもを押し込もうとする、従来型の子ども観に基づいていることは言うまでもありません。
誤解があってはいけないのは、だからと言って、子どものわがままを放置したり、大人として必要な社会性や生活態度を身につけなくてよいということではありません。子どもの成長段階に合わせた、無理のないしつけ、無理のない教育をしましょうということになります。
求められる子どもとのコミュニケーション
懲戒を与える代わりに、今まで以上に子どもとコミュニケーションを取ることが求められています。
子どもの意見を聞くということが、これからどんどん提案されてくると思います。
不登校=教育がストップした状態、ではない
不登校についても、2019年10月に出された文部科学省通知では「児童生徒によっては、不登校の時期が休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがあるということも踏まえ」という一文があり、不登校=教育がストップした状態という単純な図式からの脱却が求められています。こういった観点から、学校、家庭以外の子どもの居場所つくりが大きくクローズアップされています。
親も子どもと一緒に成長する、さらなる子育て支援の充実を
何よりも大切なのは、「完全な親はいない」ということかと思います。子どもがゼロ歳なら、親としてもゼロ歳。できないことばかりなのは、当然です。子どもの成長と一緒に親も成長していくということが、当たり前の社会でなくてはいけません。少子高齢化、そして、コロナ禍の影響で、子育てがどんどん難しくなっています。周辺に同じような年齢の子どもを探すのが難しく、また、祖父母からの支援も得にくい状況が3年間も続いていました。こういった状況を打破するためにも、さらなる子育て支援の充実が求められています。