西東京市は、振り込め詐欺被害多発地域
11月20日、社会を明るくする運動実施委員会主催、共催が西東京市で、講演会が開催されました。テーマは「非行予防について地域等でできること~わが子を振り込め詐欺の受け子にしないために~」です。
西東京市では、振り込み詐欺被害がとても多く、西東京市と管轄の田無警察署が一緒に、撲滅キャンペーンをおこなっています。この講演会もその一環との位置づけです。
社会を明るくする運動実施委員会は西東京市長なのですから、市をあげて、日曜日にもかかわらず、子どもにかかわる関係者が多く集まりました。
さて、講師の押切さんの話は、とてもわかりやく、ためになるものでした。特殊詐欺の役割分担等もお話いただきましたが、そこは割愛して、非行防止のポイントを2つ挙げていらっしゃったので、それを紹介します。
1つは、いわゆる啓発活動。
受け子のほとんどは、罪の意識なく、バイト感覚で、犯罪に手を染めてしまいます。気づいたときは、時すでに遅しで、後悔の念でいっぱい。そんなパターンが多いそうです。
なので、受け子の年代(中学生から高校生)にわかる言葉で、特殊詐欺のどこが犯罪なのかを教える。子どもの目線にたった言葉で伝えることがポイントのようです。
学習された無力感が、非行のきっかけ
2つ目は、学習性無力感、もしくは、学習された無力感。これびついては、学校現場の先生から、おおきな反応がありました。
つまり、家庭や学校で、なにげなく繰り返されている言動で、無力感が学習され、それが非行につながる、という構図が示され、少々辛い気づきがありました。
無力感というのは、あきらめ。
家庭で親に認めてもらえない子、学校でも、なにかに秀でているわけでないので、ほめられることがない子。この状態を、子どもの立場から考えると、無力感を学習している状態だということです。
どうせ自分なんか、いてもいなくても一緒、なにもできやしない。そういった気持ちでいる子たちが、非行という、自分にとって損だけど、目の前にある誘惑に勝てないで、非行に走る。
増える小学生の暴力行為
日本全体で、少年非行は減少していますが、小学生の暴力行為は増えているそうです。平成6年に12件だったものが、令和2年には840件。認知件数が増えていることもあるかと思いますが、やはり、低年齢化が進んでいるようです。
気づきから改善へ
今回の講演会で学校現場を抱える関係者には辛い気づきがあったと思います。しかし、辛い気づであればあるほど、強いバネになり、学校現場を改善していくものと思われます。それができる優秀な先生たちばかりです。