都議選でも、民進党の代表選挙でも語られなかった、本当の「怖い」話 人口減少社会のトレンドは?

シンポジウムのパンフレット
研修

東京と地方が結びつく 世田谷区と群馬県川場村の交流例

日本学術会議の公開シンポジウムに参加しました。
テーマは、「地方再生の取組みとこれからの課題」。

衆議院議員土屋正忠さんが、基調講演のトップバッターを務めます。

「国会議員は、地方のことをあまり知らない」(関口芳史 新潟県十日町市長;パネルディスカッションのパネリスト)との指摘もありましたが、土屋先生は別格。武蔵野市に生まれ育ち、武蔵野市役所職員、市議会議員、市長を経て、衆議院議員になりました。
土屋先生は、「東京の一極集中が指摘されている。解決策として、『東京からのエネルギーの還流』が有効と考える」とおっしゃいます。

一都3県の人口は3500万人。
日本の人口の3割が、東京都とその周辺3県に集住しています。
この人たちが、遊びに行く、お金を落とす、といった形で、エネルギーを地方に還流させるのが有効、とのことです。

一例として、世田谷区と群馬県川場村の交流をご紹介いただきました。

「世田谷区民 健康村」が川場村にあります。
詳しくは→http://www.furusatokousha.co.jp/

補足しますと、世田谷区と川場村は、姉妹都市提携ではなく、縁組協定を結び、単に保養施設をつくるだけでなく、「 ともに相互の『まちづくり、むらづくり』に協力することを意味し、『ひと・もの・かね・しくみ(情報)・こころ』の交流を目指してい」ます。

2150年頃には、明治初年の人口まで戻る その3割が高齢者

さて、話をシンポジウムに戻しますと、基調講演2番手は、森田朗 津田塾大学教授でした。

東京大学名誉教授、前国立社会保障。人口問題研究所所長から、人口減少のトレンドについて、伺いました。

日本の人口は、1872(明治5)年に3,481万人でした。

以降、2010(平成22)年に1億2806万人になり、ピークに達しました。

これから、ほぼ同じ速さで、2150年頃には、明治初年の人口まで戻るという推測値が出ています。
ざっくり言うと、140年でピークに達し、140年で元に戻るということです。
しかも、戻った人口の3割が高齢者。

高齢者は、東京都に一極集中する時代が来る!

途中の2060年には、老年人口が4割に達っするという指摘もありました。

そのとき、高齢者がどこに住んでいるかというと、東京都がもっとも多い。

2010年段階で約270万人の65歳以上の高齢者人口が、2040年には400万人を超えています。

2040年、高齢者の10人に1人が、東京都に住んでおり、東京都の人口の半分が、高齢者になります。

今とは、まったく風景が様変わりする東京。

こういった話が、2020年の東京オリンピックが終わったら、いっきに現実味を帯びてくるだろうというのは、コーディネーターの佐々木信夫・中央大学教授のお言葉。

「しかしながら、先日行われた都議会議員選挙でも、民進党の代表選挙でも、まったくこのことは語られていなかった」と。

東京都の人口の半分が高齢者になるというのは、悪い夢ではなく、現実に起きるであろう話。

しかし、正面から向かい合いたくないというのが、都民の本音か。