西東京市では今、市内の全ての子どもたちが健やかに育つ環境を整え、子どもにやさしいまちづくりを目指し、「(仮称)子ども条例」の制定が進められています。
昨年、丸山浩一市長は、子ども子育て審議会に対して、「(仮称)子ども条例」の策定についてを諮問しました。
これを受け、具体的な検討をするため、審議会では「(仮称)子ども条例」検討専門部会を設置し、検討を進めて来ました。
5月に検討が終わり、検討結果を答申として市長に提出しました。この答申について、6月定例会の文教厚生委員会で説明と質疑が行われました。
虐待する親を、地域が温かく包み込む
委員会の質疑で、「虐待する親には、もっと厳しく対処を」という意見が相次ぎました。
目黒区で5歳児が虐待死した直後の審査だったので、感情的な理由から、そういう意見が多かったのかも知れません。
しかし、虐待は、受け止め方の問題であり、多くの場合、親は「しつけとしてやっている」と言います。
民法上も、親は子どもに対して懲戒権(しつけをする権利)を持っており、「子の利益のために」、「お尻をたたく」程度の体罰は、どの家庭でも皆無ということはないのが現状です。
そのため、どこまでがしつけで、どこからが虐待かの線引きは、一概には定義できません。
ですので、厳しい対処よりも、虐待の疑いのある親でも、地域が温かく包み込み、孤立させないことで、虐待の未然防止をはかる考え方にたって、審議会では、子ども条例の考え方をまとめました。虐待の現場をよく知る人の意見として、尊重すべきだと、私は申し上げました。